○ 第5章
  そして、戦いがはじまる!!

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.
第
5
章
﹁
な
、
なんだ
、
あいつ
ら
ぁ
﹂
.
.
暴走族の一人が怒り
の声をあげた
。
手に持
っ
た金属バ
ッ
トを
、
ガ
ツン
、
と地面にたたき
つける
。
﹁
俺たちより目立ちや
が
っ
て
﹂
﹁
あ
、
あいつら
・
・
・
﹂
.
隣にいた革のジ
ャ
ン
パ
︱
を着た男が震えた
声をあげる
。
﹁
ま
、
ま
ずいよ
、
やつら最近
、
よくテレビで見る
・
・
・
・
﹂
﹁
うるせ
ぇ
﹂
と顔に赤
い縞のペインテ
ィ
ング
をした男がぺ
っ
とつば
を地面へとはく
。
﹁
ぺ
っ
、
だからなんだ
っ
て
んだよ
﹂
﹁
へ
っ
へ
っ
﹂
.
頭をモヒカンに刈り
上げた男は
、
手に持
っ
たナイフの刃を
、
ぺろ
り
、
となめる
。
.
ぺろぺろ
、
ぺろぺろ
、
となめる
。
.
.
.
.
.
﹁
ん
︱
、
いいじ
ゃ
ね
ぇ
か
ぁ
。
ん
?
.
たかが女
ども三人
。
このナイフ
で
、
きれいにむいてや
れば
ぁ
。
俺
ぁ
、
むくの
は得意だからよ
ぉ
。
り
んごも
、
女も
﹂
.
ナイフの刃を
、
ぺろ
り
、
となめる
。
ぺろぺ
ろ
、
ぺろぺろ
、
となめ
る
。
.
刃の先が
、
ギラリ
、
と光
っ
た
。
.
ギラ
ッ
、
ギラリ
、
と
。
.
ぺろぺろ
、
ぺろぺろ
・
・
・
.
ぺろぺろ
、
ぺろぺろ
・
・
・
﹁
ふ
、
ふ
ゅ
︱
、
へ
っ
、
へへへへへへへへ
、
た
まらね
ぇ
﹂
.
ドドドドト
、
.
ドドドドドドドドド
ドドドドド
、
というバ
イクの音
。
.
他の暴走族たちは顔
を見合わせた
。
.
ドドド
、
.
ドドドドドドドドド
ドドドドドドド
・
・
・
.
にや
っ
とお互いに笑
みを浮かべた
。
﹁
へへ
、
そ
、
そうだよ
な
﹂
﹁
へへへ
﹂
﹁
そ
、
そうだよ
、
ガキ
ども相手にしてるより
よ
っ
ぽどいいぜ
。
へへ
﹂
﹁
へへへ
﹂
﹁
へへへへへへへ
﹂
.
ぎらぎらとした目で
丘の中腹へと目を向け
る
。
三人のエンジ
ェ
ル
の方へと
。
﹁
へへへへ
﹂
﹁
楽しめそうだぜ
﹂
.
ふ
っ
とミフテ
ィ
は笑
っ
た
。
.
.
.
.
.
.
・
・
・
﹁
おばかさんね
﹂
.
くす
っ
と笑みを浮か
べ
、
ざん
、
と地面をけ
っ
た
。
アミ
ュ
と
、
チ
ャ
︱
コも後につづく
。
.
ざ
、
ざざん
、
と
。
.
三人は
、
ば
っ
っ
っ
っ
っ
と
、
両手を広げ
、
ふ
わ
ぁ
っ
、
ゆるやかな弧
をえがき
、
し
ゃ
︱
︱
︱
︱
︱
︱
っ
、
ばん
、
と校
庭に降り立
っ
た
。
.
す
っ
と身をかがめ
、
ばん
、
と立ち上がる
。
.
ドドドドドドド
、
.
ドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドド
ドド
・
・
・
.
二十人の暴走族の目
が三人へとそそがれる
。
.
ぎらぎら
、
.
ぎらぎら
、
とした目
。
﹁
へ
っ
、
へへ
﹂
﹁
へへへへへへへへ
﹂
.
ミフテ
ィ
は
、
くす
っ
と笑
っ
た
。
.
くすくす
、
くすくす
、
と笑う
。
﹁
なんだ
ぁ
、
てめ
ぇ
﹂
.
暴走族の一人が声を
あげた
。
﹁
なにがおか
しい
っ
てんだ
、
こら
ぁ
﹂
.
ドドドドドドドド
、
.
ドドドドドドドドド
ドドドドドドドドド
・
・
・
.
ミフテ
ィ
は
、
す
っ
と
顔をあげた
。
.
くす
っ
と笑う
。
﹁
だ
っ
て
︱
、
いけない
子がこんなにい
っ
ぱい
﹂
.
す
っ
とステ
ィ
ッ
クを
ま
っ
すぐに前へとのば
した
。
.
ふ
っ
と前を見つめ
、
﹁
いら
っ
し
ゃ
い
。
わる
い子たちね
。
おしおき
してあげるわ
﹂
﹁
なに
ぃ
﹂
.
ドドド
、
.
ドドドドドドドドド
ド
、
.
ドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドド
ド
・
・
・
.
アミ
ュ
と
、
チ
ャ
︱
コ
は
、
ミフテ
ィ
の後ろに
いた
。
.
アミ
ュ
はちら
っ
とチ
ャ
︱
コへと顔を近づけ
、
﹁
な
、
な
、
な
ぁ
、
み
ゃ
︱
こ
っ
てさ
﹂
.
小さな声でぼそぼそ
。
.
ミフテ
ィ
に聞こえな
いように
、
ぼそぼそ
、
ぼそぼそ
。
﹁
あのさ
、
み
ゃ
︱
こ
っ
てさ
ぁ
、
ま
じかるチ
ェ
ンジ
︵
変身
︶
するとさ
ぁ
、
ち
ょ
っ
と
性格かわるよな
ぁ
﹂
.
チ
ャ
︱
コはくす
っ
と
笑
っ
た
。
﹁
はいです
ぅ
﹂
.
や
っ
ぱり
、
ぼそぼそ
、
ぼそぼそ
。
.
ぼそぼそ
、
くすくす
。
﹁
そうですね
ぇ
。
車の
ハンドルにぎると
、
性
格かわる人もいるです
ぅ
﹂
.
アミ
ュ
は笑
っ
た
。
﹁
あ
、
なるほどね
﹂
﹁
はいです
ぅ
﹂
.
二人は
、
くすくす
、
くすくす
。
.
くすくす
、
くすくす
。
﹁
アミ
ュ
、
チ
ャ
︱
コ
﹂
.
ドキ
ッ
!
.
二人は
、
し
ゃ
きん
、
と背筋をのばした
。
﹁
は
、
はい
?
﹂
﹁
は
、
はいです
ぅ
﹂
.
ミフテ
ィ
は
、
ふ
っ
と
笑い
、
﹁
いくわよ
、
二人とも
﹂
.
二人はち
ょ
っ
とだけ
、
ほ
っ
。
.
お互いに顔を見合わ
せ
、
に
っ
。
.
ざ
っ
と正面に向きな
お
っ
た
。
﹁
おう
!
﹂
﹁
はいです
ぅ
﹂
.
ドドド
、
.
ドドドドドドドドド
ド
、
とバイクがふたた
び走り始める
。
.
ぐるぐる
、
ぐるぐる
、
と二十台近いバイクが
、
ぐるぐる
、
ぐるぐる
・
・
・
ぐるぐる
、
ぐるぐ
る
、
と校庭を回りはじ
める
。
﹁
おら
ぁ
﹂
﹁
なめんじ
ゃ
ね
ぇ
ぞ
﹂
﹁
こら
ぁ
﹂
﹁
ひ
ゃ
ははははははは
﹂
.
バオ
ッ
、
ザザ
ッ
、
と
そのうちの三台のバイ
クが向きを変え
、
ババ
ア
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ア
ッ
、
とま
っ
すぐに三人
の方へと向か
っ
てきた
。
﹁
ひ
ゃ
っ
ほ
ぅ
﹂
﹁
ひ
ゃ
はは
﹂
﹁
あぶね
ぇ
ぞ
、
あぶね
ぇ
ぞ
、
おら
ぁ
﹂
.
ミフテ
ィ
は
、
足を開
き
、
す
っ
と半身に構え
、
ステ
ィ
ッ
クをも
っ
た右
手を
、
ひ
ゅ
ん
、
と後ろ
へと引いた
。
.
アミ
ュ
も
、
チ
ャ
︱
コ
も
、
ステ
ィ
ッ
クを
、
ひ
ゅ
ん
、
と後ろへと引く
。
.
三人の声がきれいに
そろう
。
﹁
心のよごれたエンジ
ェ
ルさん
!
﹂
.
バア
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
、
.
バア
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ッ
、
と迫りくるバイク
。
.
二十メ
︱
トル
、
十五
メ
︱
トル
、
十メ
︱
トル
・
・
・
﹁
ひ
ゃ
はは
﹂
﹁
おらおら
﹂
﹁
ほらほら
、
あひ
ゃ
ひ
ゃ
ひ
ゃ
ひ
ゃ
﹂
.
三人はふ
っ
と笑
っ
た
。
.
体を弓なりにしなら
せ
、
ふわ
っ
、
ば
っ
とス
テ
ィ
ッ
クを前へと振り
もどす
。
﹁
あなたに
.
.
愛のきらめきよ
!
﹂
.
バ
ッ
、
.
・
・
・
と
、
その瞬間
、
三人のステ
ィ
ッ
クの先
、
水平に交わ
っ
た二つの
ハ
︱
トから
、
ぱあ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
、
とした光が
、
まばゆい
きらめきが放たれる
。
.
三人のステ
ィ
ッ
クの
先から
、
.
三つのステ
ィ
ッ
クの
先から
、
.
それぞれのハ
︱
トの
中から
、
バ
ッ
、
ぱあ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
、
と
。
﹁
おお
っ
﹂
﹁
う
ぉ
、
なんだ
、
あり
ゃ
﹂
﹁
ひ
ょ
お
?
﹂
﹁
すげ
・
・
・
うわ
﹂
﹁
おわ
っ
﹂
.
周りで見ていたほか
の暴走族たちの目もく
らむ
。
.
でも
、
それは
、
ふわ
っ
と包み込むような光
。
.
やさしい
、
やわらか
な
、
きらめき
。
.
その光が
、
きらめき
が
、
ぱあ
ぁ
っ
、
し
ゃ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
、
と放たれる
。
.
ま
っ
すぐに
。
.
バイクで迫りくる三
人の暴走族たちに向か
っ
て
。
ま
っ
すぐに
。
﹁
や
ぁ
!
﹂
﹁
おり
ゃ
あ
!
﹂
﹁
はいです
ぅ
!
﹂
.
ミフテ
ィ
が
、
アミ
ュ
が
、
チ
ャ
︱
コが声をあ
げる
。
.
ふわ
っ
、
ば
っ
、
し
ゃ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
・
・
・
.
走り抜ける光
、
きら
めき
。
.
ま
っ
すぐに
。
.
ドドドド
、
.
ドドドドドドドドド
ドドドドドドドドド
、
.
バア
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ッ
ッ
ッ
ッ
ッ
ッ
ッ
・
・
・
.
迫りくるバイク
。
﹁
あ
っ
ひ
ゃ
っ
ひ
ゃ
っ
・
・
・
うお
っ
﹂
﹁
うひ
ょ
ひ
ょ
ひ
ょ
ひ
ょ
・
・
・
おおおおお
っ
っ
っ
﹂
﹁
ほらほらほら
・
・
・
ぐご
ぉ
﹂
.
どん
、
.
ぶわ
っ
と
、
三台のバ
イクがステ
ィ
ッ
クのき
らめきにつつまれる
。
.
ぶわ
っ
、
ぱあ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
、
と
。
﹁
ぐ
っ
、
ぐおお
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
﹂
﹁
ぎい
ゃ
、
ぎ
ゃ
ゃ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
﹂
﹁
うおおお
、
うおお
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
、
ああああああ
あああああああああ
っ
っ
っ
っ
っ
、
あああああ
あああああああ
っ
っ
っ
っ
っ
っ
っ
っ
っ
﹂
.
三台のバイクはその
場で
、
ぴた
っ
と動きを
止めた
。
.
ふわ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
、
.
ぱあ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
、
とバ
イクごと
、
三人の暴走
族たちが明るい光につ
つまれる
。
.
光がふわ
っ
と球状に
ひろがる
。
.
やわらかな
、
やさし
い光
。
.
あたたかな両腕で
、
つつみこまれるような
、
きらめき
。
.
まじかるステ
ィ
ッ
ク
の先からは
、
なおも
、
し
ゃ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
、
とま
っ
すぐに光が
放たれ続けている
。
﹁
お
っ
、
おおおおおお
おおおお
﹂
﹁
おぐ
ぉ
あ
、
ぐあああ
ああああああ
﹂
﹁
ああああ
、
ああああ
ああああああああああ
ああああ
﹂
.
三人の体はまばゆい
光にかくれ
、
は
っ
きり
と見えなくなる
。
.
と
、
.
突然
・
・
・
.
突然
、
ふいに
、
ぶわ
ぁ
っ
と三人の暴走族た
ちの体から大きな黒い
影が
、
ぶばばばばばば
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
、
と上空
に浮かび上が
っ
た
。
.
ぶわ
っ
、
.
ぶばばばばばばばば
ばばば
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
、
と浮かび上がる
。
﹁
な
、
なんだ
?
﹂
﹁
なんだあれは
?
﹂
.
周りでぼうぜんと見
ていたほかの暴走族た
ちも声をあげる
。
.
ぶわわ
っ
、
.
ぶばばばばばばばば
ばばばばばばば
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
。
﹁
ぐぎ
ゃ
あ
﹂
﹁
おご
ぉ
ぉ
ぉ
あ
﹂
﹁
ぎ
ゃ
うお
ぁ
﹂
.
それ
、
は彼らの心を
つつんでいた
、
﹃
よご
れ
﹄
。
.
誰もが本来
、
心の中
にも
っ
ている愛と幸せ
の宝石をおおいかくし
ていた
、
虚無とカオス
︵
混沌
︶
。
.
その虚無とカオス
︵
混沌
︶
が黒い影とな
っ
て
、
体の中から噴き
出してきたもの
。
.
その
﹃
よごれ
﹄
は次
々
に彼らの中から
、
噴
き出し
、
ぶわ
っ
と上空
へと舞い上が
っ
た
。
.
黒い影とな
っ
て
。
.
どんどん
、
どんどん
、
と舞い上がり
、
やがて
澄んだ空気の中へと飲
み込まれ
、
ふ
っ
と消え
ていく
。
.
彼らをつつんでいた
光も
、
ふわ
っ
と空気の
中に拡散し
、
消えてい
く
。
.
バタン
、
バタン
、
バ
タン
、
と彼らが乗
っ
て
いたバイクが次
々
に地
面に倒れた
。
.
三人の暴走族は
、
が
く
っ
とひざをつき
、
顔
をがば
っ
と地面にふせ
、
うずくま
っ
た
。
﹁
う
っ
、
うううううう
﹂
﹁
ううう
、
ううううう
う
﹂
﹁
う
︱
︱
、
ううう
︱
﹂
.
三人のすすり泣く声
が辺りに響いた
。
﹁
お
、
おい
﹂
﹁
おい
、
どうしたんだ
?
﹂
﹁
お
、
おい
、
お前ら
﹂
﹁
い
っ
たい
・
・
・
﹂
.
ほかの暴走族たちが
声をかける
。
.
だが
、
彼らは答えな
い
。
.
三人が三人とも
、
地
面に顔をふせたまま
、
小刻みに肩を震わせて
いる
。
﹁
うう
、
ううう
、
俺は
なんて
・
・
・
なんてわ
るい奴だ
っ
たんだ
﹂
﹁
うううう
、
うううう
うう
﹂
﹁
うう
︱
、
ううう
、
な
んてひどいことを
・
・
・
ひどいことをしてい
たんだ
︱
。
ゆ
、
ゆるし
てくれ
︱
﹂
.
ミフテ
ィ
は
、
す
っ
と
顔をあげた
。
.
ほかの暴走族たちは
ぼうぜんと地面にうず
くまる仲間を見つめて
いる
。
.
いつのまにかすべて
のバイクが止ま
っ
てい
た
。
﹁
お
、
おい
﹂
﹁
じ
ょ
、
じ
ょ
うだんは
やめろよ
﹂
﹁
な
、
おい
﹂
﹁
お
、
おい
、
お前たち
﹂
.
・
・
・
・
・
・
﹁
ううううう
、
ゆ
、
ゆ
るしてくれ
︱
﹂
﹁
ううう
、
ううううう
う
﹂
﹁
俺は
・
・
・
俺はなん
て
・
・
・
なんてひどい
奴だ
っ
たんだ
︱
・
・
・
う
、
うううううううう
・
・
・
﹂
.
トトプトが
、
パリポ
が
、
ナミクルが
、
さ
ぁ
っ
と丘の中腹から三人
のエンジ
ェ
ルズのもと
へと飛んでくる
。
.
ぷりんて
ぃ
んたちは
、
ふわ
っ
と三人のすぐ後
ろで止ま
っ
た
。
﹁
ミフテ
ィ
、
アミ
ュ
、
チ
ャ
︱
コ
!
﹂
.
トトプトは言
っ
た
。
.
三人はさ
っ
と振り返
る
。
.
トトプトが
、
パリポ
が
、
ナミクルが
、
こく
ん
、
とうなずいた
。
.
三人も
、
こくり
、
と
うなずきかえす
。
ば
っ
と正面に向きなお
っ
た
。
﹁
アミ
ュ
!
.
チ
ャ
︱
コ
!
﹂
.
ミフテ
ィ
は言
っ
た
。
﹁
いくよ
、
二人とも
。
世界に愛のきらめき
よ
!
﹂
.
アミ
ュ
とチ
ャ
︱
コは
笑
っ
た
。
﹁
おう
﹂
﹁
はいです
ぅ
﹂
.
ざん
、
と大地をけり
、
ば
っ
と三人は駆け出し
た
。
.
ミフテ
ィ
は正面に
、
アミ
ュ
は左に
、
チ
ャ
︱
コは右に
、
ざん
、
ば
っ
、
ばば
っ
、
と
。
.
わあ
ぁ
、
.
わあ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
、
と子供たちの歓声
があが
っ
た
。
.
校舎の三階の各教室
の窓ぎわには
、
いまや
子供たちがあふれてい
た
。
.
みんな窓から身を乗
り出し
、
手を振り
、
腕
を振り上げて
、
歓声を
あげる
。
﹁
いけ
︱
、
がんばれ
︱
﹂
﹁
やれ
︱
、
や
っ
ち
ゃ
え
︱
﹂
﹁
わあ
﹂
﹁
お姉ち
ゃ
んたち
、
か
っ
こいい
!
﹂
﹁
すご
ぉ
い
﹂
﹁
か
っ
こいい
﹂
﹁
いけ
︱
﹂
.
残りの暴走族たちは
、
は
っ
として顔をあげた
。
.
ばああ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
と走
っ
てくるエンジ
ェ
ルたちをにらみつけ
た
。
﹁
てめ
ぇ
ら
﹂
.
チ
ャ
︱
コは
、
くす
っ
と笑
っ
た
。
﹁
いくです
ぅ
﹂
﹁
おら
ぁ
﹂
.
ド
ッ
、
バババ
、
ババ
バババババババ
ァ
、
と
一台のバイクがチ
ャ
︱
コめがけて走り寄
っ
て
くる
。
﹁
はいです
ぅ
﹂
.
ぱん
、
とチ
ャ
︱
コは
地面をけ
っ
て
、
ふわり
、
と空中に浮かび上が
っ
た
。
.
ババ
、
ザザザ
ッ
、
と
バイクはその下を通り
抜けていく
。
﹁
な
、
なに
ぃ
?
﹂
.
チ
ャ
︱
コは何メ
︱
ト
ルが上空で
、
くす
っ
と
笑
っ
た
。
﹁
お
・
ば
・
か
・
さん
﹂
.
チ
ャ
︱
コは
、
くすく
す
、
くすくす
。
﹁
わるい子です
ぅ
、
チ
ャ
︱
コがおしおきして
あげるです
ぅ
。
お尻ペ
ンペンです
ぅ
﹂
﹁
て
、
てめ
ぇ
﹂
.
男は
、
ば
っ
と上を見
上げた
。
﹁
はい
っ
﹂
.
チ
ャ
︱
コはステ
ィ
ッ
クを
、
ひ
ょ
ん
、
と振り
下ろした
。
﹁
えい
っ
﹂
﹁
ぐぎ
ゃ
ああ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
﹂
.
ぴ
ょ
ん
、
ぴ
ょ
ん
、
ひ
ょ
ん
、
ひ
ょ
こん
、
とチ
ャ
︱
コは空中をスキ
ッ
プ
、
スキ
ッ
プ
、
飛び跳
ねていく
。
.
スキ
ッ
プ
、
スキ
ッ
プ
。
﹁
えい
っ
﹂
﹁
やあ
﹂
﹁
ち
ょ
い
﹂
﹁
はいです
ぅ
﹂
﹁
心のよごれたエンジ
ェ
ルさんがい
っ
ぱいで
す
ぅ
﹂
.
ひ
ょ
ん
、
ひ
ょ
ひ
ょ
ん
、
えい
っ
、
とステ
ィ
ッ
ク
を振り下ろす
。
﹁
はい
、
愛のきらめき
です
ぅ
﹂
.
ぱあ
っ
とした光
。
﹁
ぐわ
ぁ
﹂
﹁
おわ
ぁ
ぁ
﹂
﹁
どわあ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
、
どわ
わわわ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
﹂
﹁
お
っ
し
ゃ
あ
﹂
.
アミ
ュ
は
、
ざん
、
ば
っ
、
ばば
、
ざ
っ
、
と右
に左に駆け抜けていく
。
﹁
こ
、
この女
﹂
﹁
こら
ぁ
﹂
﹁
まちやがれ
﹂
﹁
轢くぞ
、
おら
ぁ
、
轢
くぞ
、
轢くぞ
、
おら
ぁ
﹂
.
バババ
、
ザザ
、
ドド
、
ババ
、
バオ
ッ
、
バババ
バ
、
バババババ
、
と前
から
、
後ろから
、
右か
ら
、
左から
、
斜めから
、
四方八方から
、
無数の
バイクがアミ
ュ
に向か
っ
て
、
ドバ
ォ
、
バババ
バババ
、
ドゴ
ォ
、
っ
と
迫
っ
てくる
。
﹁
あひ
ゃ
ひ
ゃ
﹂
﹁
うひ
ゃ
ひ
ゃ
ひ
ゃ
ひ
ゃ
ひ
ゃ
ひ
ゃ
、
ひ
ゅ
う
︱
﹂
.
ふ
っ
。
.
アミ
ュ
は笑
っ
た
。
.
すばやく大地をけり
、
ぱ
っ
、
ぱぱ
っ
、
ぱ
っ
、
とそのあいだを駆け抜
けていく
。
﹁
こ
、
このアマ
ぁ
﹂
﹁
う
っ
、
うおお
﹂
﹁
おおおお
っ
﹂
﹁
うわ
っ
﹂
.
ドゴン
!
.
・
・
・
とバイクとバ
イクがぶつかり合う
。
ドゴン
、
ドゴン
、
ドゴ
ン
、
と次
々
に何台もの
バイクとバイクがぶつ
かり合い
、
地面に転が
る
。
.
乗
っ
ていた暴走族た
ちも次
々
に地面へと投
げ出される
。
﹁
ぎ
ゃ
あ
﹂
﹁
おわ
っ
﹂
﹁
おお
っ
﹂
.
ドン
、
ドン
、
ドン
、
と地面へと叩きつけら
れる
。
.
カラカラカラ
、
と横
倒しにな
っ
たバイクの
車輪が空回りし
、
カラ
カラ
、
カラカラカラ
、
と音をたてる
。
.
アミ
ュ
は
、
ふ
っ
と笑
っ
た
。
.
駆けながら
、
さ
っ
と
ステ
ィ
ッ
クを上へとか
ざした
。
.
に
っ
と白い歯を見せ
、
﹁
こ
っ
ころの
、
よ
っ
ご
れた
、
エ
・
ン
・
ジ
ェ
・
ル
・
さん
﹂
.
ぱ
っ
と立ち止まり
、
くる
っ
と後ろへと振り
返
っ
た
。
.
さ
っ
、
ざ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
と
ステ
ィ
ッ
クをば
っ
と振
り下ろし
、
し
ゅ
っ
と体
の前で円を描くように
、
振り回した
。
﹁
ほり
ゃ
あ
﹂
﹁
うぎ
ゃ
ああああああ
ああ
﹂
﹁
どわ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
あ
ぁ
ぁ
ぁ
あ
﹂
﹁
ほぎ
ゃ
ぎ
ゃ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
、
ぐわ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
﹂
﹁
こ
、
このやろう
﹂
.
ば
っ
とアミ
ュ
の真後
ろで
、
一人の黄色いモ
ヒカン頭の男が立ち上
が
っ
た
。
両手にも
っ
た
ナイフを
、
ぐわ
っ
と振
り上げる
。
﹁
くたばりやがれ
﹂
.
ざ
っ
と振り下ろされ
るナイフ
。
.
その刃が
、
ギラリ
、
と光る
。
﹁
このアマ
ぁ
ぁ
ぁ
﹂
﹁
しま
っ
・
・
・
﹂
﹁
へ
っ
へへへへ
、
ざま
ぁ
・
・
・
﹂
﹁
えい
っ
﹂
.
ドゴン
!
.
次の瞬間
、
アミ
ュ
が
後ろ向きに振り上げた
まじかるステ
ィ
ッ
クの
先端のハ
︱
トが男の左
ほおを捕らえた
。
﹁
おごあ
﹂
.
モヒカン男は
、
ぶわ
っ
と吹き飛ばされ
、
二
メ
︱
トルほど宙に浮か
び
、
どだん
、
と地面に
叩きつけられた
。
.
カラン
、
とナイフが
何メ
︱
トルも離れた場
所へと落ちる
。
﹁
ひ
っ
、
ひ
ぇ
ぇ
え
、
い
で
ぇ
、
おわ
っ
﹂
.
モヒカン男は両手で
左のほおを押さえ
、
地
面の上で
、
ぐに
ゃ
ぐに
ゃ
とのたうちまわ
っ
た
。
.
鼻から
、
口の端から
血が流れだしている
。
﹁
ひ
、
ひえ
ぇ
、
い
、
い
で
ぇ
よ
ぉ
、
ひ
ぃ
ぃ
ぃ
ぃ
ぃ
ぃ
﹂
.
アミ
ュ
はステ
ィ
ッ
ク
の先で
、
ぽりぽりと頭
をかいた
。
.
男へと近づき
、
﹁
あ
、
わり
ぃ
、
あのさ
﹂
.
頭を
、
ぽりぽり
、
ぽ
りぽり
。
﹁
あのさ
、
俺
、
まだち
ょ
っ
とかげんが分から
なくてさ
。
.
まじかるチ
ェ
ンジ
︵
変身
︶
してるとき
っ
てさ
、
力が何倍にもな
っ
てるらしいんだよな
。
それでな
、
あのな
﹂
.
男は
、
ただ
、
ただ
、
ひ
︱
、
っ
と声を上げな
がら
、
地面の上でぐに
ゃ
ぐに
ゃ
、
ぐに
ゃ
ぐに
ゃ
。
﹁
ひ
ぃ
ぃ
ぃ
︱
︱
︱
、
い
で
ぇ
、
ひで
ぇ
、
いで
ぇ
よ
ぉ
おお
︱
︱
︱
︱
﹂
.
アミ
ュ
は頭をぽりぽ
り
。
﹁
ま
っ
、
い
っ
か
﹂
.
ひ
ょ
い
、
とステ
ィ
ッ
クの先を男のおでこへ
と当てた
。
﹁
ほい
っ
﹂
.
ぱあ
っ
とした光
。
﹁
ぐぎ
ゃ
あああああ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
っ
っ
っ
﹂
﹁
やあ
っ
﹂
.
ミフテ
ィ
の声が響く
。
﹁
はいです
ぅ
﹂
.
チ
ャ
︱
コの声も響く
。
﹁
お
っ
し
ゃ
あ
﹂
.
つづいて
、
.
・
・
・
アミ
ュ
の声
。
.
いつのまにか
・
・
・
.
いつのまにか
、
ほと
んどの暴走族が校庭に
倒れていた
。
いや
、
倒
れているのではない
。
.
ひざをつき
、
地面に
突
っ
伏し
、
すすり泣い
ている
。
﹁
う
っ
、
うううううう
・
・
・
﹂
﹁
ううう
、
なんて
、
な
んてひどいことを
・
・
・
﹂
﹁
おおおお
、
うううう
、
俺たちはなんてひどい
ことをしていたんだ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
﹂
﹁
う
ぉ
ぉ
ぉ
、
うううう
うう
ぅ
っ
っ
っ
﹂
﹁
ゆ
、
ゆるして
・
・
・
ゆるしてくれ
ぇ
﹂
.
残るはた
っ
た一人だ
け
。
.
黒い革のジ
ャ
ンパ
︱
を着て
、
手に金属バ
ッ
トを持
っ
た男が
、
た
っ
た一人
、
校庭の中ほど
に立ちすくんでいる
。
.
男はぼうぜんと
、
地
面に突
っ
伏している暴
走族仲間の姿を見回し
ている
。
.
とても
、
.
・
・
・
信じられない
。
.
とても信じられない
、
とい
っ
た表情で
、
ぼう
ぜんと
。
.
ざ
っ
とミフテ
ィ
が一
歩
、
前へと踏み出した
。
男から十メ
︱
トルほど
離れたところから
、
ざ
っ
と一歩
。
.
アミ
ュ
と
、
チ
ャ
︱
コ
は左右はなれたところ
から
、
その様子を見守
っ
ている
。
.
革のジ
ャ
ンパ
︱
の男
は
、
は
っ
として顔をあ
げた
。
.
ほんの一瞬
、
怖れの
色が男の顔に浮かぶ
。
.
だが
、
男はすぐに
、
ぎら
っ
とミフテ
ィ
をに
らみつけた
。
﹁
なめやが
っ
て
﹂
.
ガン
ッ
、
と男は手に
持
っ
た金属バ
ッ
トで地
面をたたいた
。
﹁
へ
っ
、
へへ
﹂
.
ば
っ
と金属バ
ッ
トを
頭の上へと振り上げる
。
﹁
へへへ
、
へへへへへ
へへ
﹂
.
だ
っ
とミフテ
ィ
の方
へと駆け出した
。
﹁
へへへ
、
へへへへへ
、
ヒ
ァ
ズ
・
ジ
ョ
ニ
︱
︵
俺
さま登場
ぉ
︶
!
﹂
.
ダダダ
、
.
ダダダダダダダダダ
ダダダダ
・
・
・
.
迫りくる最後の男
。
.
ミフテ
ィ
は静かなま
なざしで
、
男を見つめ
ている
。
.
す
っ
とまじかるステ
ィ
ッ
クを体の後ろへと
引いた
。
﹁
心のよごれたエンジ
ェ
ルさん
!
﹂
.
りん
、
とした声が響
く
。
.
ば
っ
と体が弓なりに
そり
、
ぱん
、
とステ
ィ
ッ
クが前へと振り戻さ
れる
。
﹁
あなたに
.
.
愛のきらめきよ
!
﹂
.
ぱあ
ぁ
っ
とステ
ィ
ッ
クの先から光
。
.
きらめきが
、
し
ゃ
あ
あ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
っ
とま
っ
すぐ
に走り抜ける
。
﹁
ぐ
っ
、
ぐわ
っ
、
.
ぐぎ
ゃ
あ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
.
ぐわ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
.
.
.
.
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
ぁ
﹂